先生
「龍一さん…有難う。

こんな私を好きになってくれて。

欲しいと思ってくれて。

私、ホントに龍一さんが好き…。

本気なの。

早く大人になるから待ってて?」


先生の私を抱きしめる力が緩んだ。


「理恵…こっち向いて?」


優しく語りかけてくれた先生の方を向くと、先生のおでこが私のおでこに、コツンとぶつかる。


「早く大人になんかならなくていい。
理恵は…ゆっくり大人になっていいんだから。」


「龍一さん…。」


私も


たまらず先生が愛おしくて、


先生の首に腕を廻した。


< 202 / 634 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop