先生
真っ赤になって、頭がボーッとしたまま部屋へと案内される。


「こちらの部屋になります。」


ドアの向こうには
和室。


窓からは木々が生い茂る庭が広がっていた。


「すごぉーい。
キレーだね、龍一さん。」


初めて見る風景に、私は興奮した。


そんな私を「そうだな。」って言って小さく笑う先生。


一通りの説明をしてくれた女将さんが、

「お茶はこちらでございます、奥様。
では、ごゆっくり」

そう微笑んで女将さんは部屋を後にして、私と先生が二人きり。


さっきまで興奮してはしゃいでた私は、急に緊張してきた。

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