先生
その夜、おばあちゃんが作ってくれたクマのキーホルダーを握りしめて泣いた。


~~~♪♪



携帯が鳴った。


ディスプレイを見ると、智君からだった。


涙を拭いて、気持ちを落ち着かせて、電話に出た。


「…もしもし。」


『もしもし、理恵ちゃん?
今、バイト終わったんだけど……泣いてた?』




ドクンッ




「泣いて…なんか。」


『声が震えてる…。逢いたい。』


「え…今?」


『そう、今。
泣いてる理恵ちゃんをほっとけない。』


「……いい…よ。」


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