先生
「告った男って、どんな奴?」


「里奈ちゃんのお兄さんの友達でね、家に遊びに行った時、クラス写真見て私を好きになったんだって……。」


先生の伸ばした右腕に、ちょこんと頭をのせた私。


「ふぅん。」


少しムッとした顔に変わった。


「ヤキモチとか?」

冗談で聞いてみただけなのに…




「そうだよ…。」


そう言って私に向きを変え、反対の腕で私をすっぽりと包み込んだ。


「情けない位……
お前が好きだ。」


その言葉にまた涙が出た…。


ねぇ…先生。


今度こそ、この手は離れないよね?


ずっと繋いだままでいられるよね?



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