先生
10時過ぎて家に帰ると、リビングで一人お酒を飲む母親がいた。


「お帰り。」


少し頬が桜色になって、大人の女の色気が漂っていた。


「ただ…いま。」


「いい人つかまえたのね。
あんな人となら幸せになれるよ。」


空になったグラスにブランデーを注ぐ。

「あのね?」


「なぁに?」


「西原さんと……
結婚して……いいよ。」



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