先生
俺の心臓の音と、理恵の心臓の音がリンクした。


「工藤さん…先生の事…好きなんだって……。」


「うん。」


「夏休みに、先生の車に乗る所…見られたの…。」


「うん。」


「言わない変わりに……先生に…付け入るなっ…て。」


「うん。」


声が震えて、今にも泣きそうになった理恵を、グッと抱きしめた。



「先生……どうしよう。

私…彼女の…条件のんだの…。

だって…バレたら先生…ここにいられなくなっちゃう……

そんなの…ヤダァ…。」


「俺も。
卒業する理恵が見たい。

もう…離れたくない……。」


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