先生


「……ってお母さんが。
先生、嫌だよね。」

そうだよ。


先生だって嫌だよね。


生徒の母親の彼氏役なんて。


「それいい!!
採用決定しようぜ!」


「はあああ!?」


意図も簡単に採用した事に言葉が出ない。


「そうなんだよな。お母さんの彼氏なら理恵の家に出入りしても不思議じゃない。

だって、俺の家はもう無理だろうし。」

なぁんでそんなに簡単?


「別にホントに付き合う訳じゃないんだからさ?

それで工藤が身を引いたらラッキィじゃん。」


「そうだけど…。」

ウキウキする先生の隣で、ブゥ垂れる私。


「お、授業始まるから早く教室帰れな」

「ホントに上手くいくのぅ?」


「信じなきゃ始まらないだろ?」


私のおでこにキスをした。


いいのかなぁ…


マジで。


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