先生
「先生、おはよ。」
「おはよ。
飯塚、卒業おめでとう。」
いつもと変わらない笑顔で理恵が挨拶をしてくる。
何度、お前に『先生』と言われたんだろうな。
俺がこの学校に赴任してこなければ、理恵がこの学校にいなければ、出会う事なかったかも知れない。
教師として、生徒と禁断の恋に落ちるなんて許されない。
そんな事は知ってる。
飯塚 理恵という一人の女子生徒を好きになった。
誰にも言わないつもりでいたんだ。
彼女の気持ちを知るまでは…。