先生
「先生、凄く似合ってる…そのネクタイ。」


少し照れ臭そうに、そう呟いた。


「有難う。
そうだ、式が終わった後待ってて?

一緒に来て欲しいとこが有るんだ。」


「来て欲しいとこ?」


何も知らない理恵は、不思議そうな顔をした。


「行ったら分かるよ。
じゃあ、後でな。」

「分かった。」


もうすぐ始まる卒業式。


自分で自分に気合いを入れた。



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