先生
彼女のおでこに手をやった。
特に熱はないみたいだ。
「俺に惚れちゃったとか?」
冗談で聞いただけなのに、少しうろたえてるし。
こうやって見ると、孤独を抱えてる様には見えないのにな。
「私の分、終わりました。」
そう言って、ホチキスを机に置いた。
ニコッと笑った顔が可愛くて。
俺のデスクの引き出しから、食堂の横に有る自販機で「いちごミルク」のジュースを差し出した。
すると彼女は、さっきとは違う無邪気な笑顔で受け取ったんだ。