隣の王子様
そんな彼女を泣かした
悪がきどもをこてんぱんに
やっつけてやる!!

ものすごい形相だったにちがいない
私は、猪のごとき勢いで家を飛び出した。






しかし、その数秒後。





顔を真っ赤にして
私はもう一度家の敷居を
跨いだのである。


その様子に、リビングで
楽しそうに談笑していた
お兄ちゃんとみっちゃんが
気づいたのは、これまた数分後。

私は、玄関で顔を真っ赤にしたまま
ぼーっと突っ立っていた。

先ほどまで泣きっ面だったみっちゃんは
いつの間にか笑顔に戻っていて
みっちゃんを笑顔に戻してあげたにちがいない
お兄ちゃんは「・・・・うわっ!?」
と私を見て驚きの声を上げた。
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