卒業写真
ラストショット
「城戸先輩っ!」
 
城戸先輩がゆっくりと振り向く。

「皆…瀬さん?」

名前…覚えててくれたんだ。

ただそれだけで嬉しくて…。

やっぱり大好きって自覚する。

「先輩、一緒に写真撮ってもらえますか?」

勇気を振り絞って聞いた。

「うん、いいよ。俺なんかでよければ(笑)」

城戸先輩は優しく微笑みながら言ってくれた。

あたしは、内心飛び上がりそうなほど喜んでいた。

「あっありがとうございます!」

あたしはどもりながら言う。
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