キミと出会えた事。


    焦りながら言うアタシとは反対に
    ピースをして話をしてくれた。
 
    「優斗くんてのはね、竜川高校の
     いけめんくんだよーっ」
 
    とにっこり話してくれる。
    へ~え。いけめんなんだ。
    顔見ずに出てきたから分かんないや。
  
    『それでそれで?』

    アタシの顔を見るなり話を続けた。

    「んでさ、昨日優斗くんに告られて
     おっけいしてたじゃないッ。
     裕菜ったら。もうとぼけるの
     やーめーてッ」

    へ?告白?アタシに?
    んで、アタシおっけいしたんだ。
    ってありえなーいッ。

    『え!?どうしよ。そんなの
    お酒が入ったばっかで。
     ノリみたいなので言ったんだと
    思うし。どうしよ・・・』

     どうしよ・・・
    やばいなー、アタシ。
  
    「優斗くんすごく喜んでたよ?」
 
     ・・・・・・・・


    「少しはさ気持ちになってあげたら?
     優いっつもこうゆうとこで
     逃げ出すでしょ?
     親友として言うけど、そうゆうの
     やめないと、優斗くんがかわいそうだよ。」

    裕菜がそんな事をめったに言わない。
    アタシはそうとう駄目な事を
    したんだと、反省した。
  
    『わかった。アタシ優斗くんと
     ちゃんと会ってみる。 
     それでしっかり話するよ。』

    うんうん、と裕菜はうなずいて
     頭をなでてくれた。
    
    「なんの力にもなれなくてごめんね。
     けど、いつでも頼って来てね。」

    その言葉で涙腺が緩み泣いてしまった。

    「はいはい、泣かないのー。
     優斗くんのケー番はしらなー。
     昨日交換した人に聞いてみるね」

     
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