ユビサキからあなたへ
「待ってたの。由里が相談してくれるのを。」

「えっ?」

「だって相談するのはいつもあたしだったじゃん!一生懸命聞いてくれる由里にはホントに感謝してたけど…、やっぱり由里の本心が見えなかったし…。あたし信用されてないんじゃないかって…思って…。」

「佳奈…。」

目が潤んできた。



佳奈も同じだったんだ。

あたしと…同じ考えだったんだ。




変だよねあたし達…。

お互い、共通の弱点を共有してたなんて…。



1年以上一緒にいたのに、お互いそれに気づかなかったなんて…。
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