ユビサキからあなたへ
チン






音がした。
壁の7の数字の上でランプが点滅している。



エレベーターが上がってきたんだ。

俺は素早く扉の前へと駆け寄った。






エレベーターの扉がゆっくりと開く。






「悠!」



エレベーターの中から飛び出してきたのは、とびきりの笑顔の洋介だった。



幸せそうな顔だ。
作戦の結果は聞かずともわかる。

でも俺はその幸せを少しでも共有したくて、敢えて洋介に聞いてみた。
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