ユビサキからあなたへ
1週間はあっという間に過ぎ去った。





踏ん切りをつけたはずの恵への想いは、口で言うほど簡単に拭いきれるものではなかった。


あの時、高校生活の全てを懸けると決めた部活も、思うようにいかない。

がむしゃらに練習しているつもりでも、心のどこかが欠けたような不安定な状態だ。

そんな自分も気持ち悪い。





身が入っていない。


誰が見ても明らかだった。
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