ユビサキからあなたへ

サイカイ

夏休み気分もすっかり薄れ、秋らしく涼しい陽気になった。

校舎から部室棟に続く道も、そろそろ色づき始める頃だ。





秋大会を終え、2週間後に文化祭を控えた野球部の練習は、以前よりは楽になったように感じる。



部室での会話も文化祭の話題で持ちきりだ。


「今年のミス候補みんなかわいいらしいじゃん?」

キャプテンの石塚先輩がシャツを着替えながら呟く。
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