ユビサキからあなたへ
ふと気づくと足が止まっていた。







公園だ。



俺と恵が小学校時代を過ごした、あの公園。

なぜかここに来てしまっていた。




滑り台も、ブランコも、砂場も、今はどれも小さく見える。

全体の大きさもこんなに小さかったか。


月日が経つのは早い。


ブランコに座って目を閉じてみる。

恵の笑い声が聞こえる。

あの楽しかった日々を思い出す。


ここは言ってみれば、俺たちの“始まりの場所”だ。





2人が終わった今、
ここにもサヨナラを告げる時が来たのかもしれない。
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