ユビサキからあなたへ
ジリリリリリ…

目覚まし時計が鳴り響く。



いつもと変わらない朝だ。

顔を洗って制服に着替え、階段を降りる。




「あら?珍しいわね、洋介が自分で起きてくるなんて。」

慶子が台所からひょこっと顔を出した。

「子供じゃないんだから。それに今日も朝練だろ。」

「あら。じゃ、これからは私の出番はないのかしら?」

「それはどーかなぁ。」

曖昧な返事を返す。


なんでだろう。
今日はやけに目覚めがよかった。
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