天使の条件
私は深い、それはふっかーいため息をつくと自称天使に向き直った。



「じゃあ天使(仮)さん…」


「その(仮)はずせ」


「………天使さん」


おう、なんだと嬉しそうに天使は顔をほころばせて、なぜかズリッと私に寄ってきた。



見かけは…うん。天使っぽい。



いや見たことないしそんな宗教とか関わったことないから知らないけど



見目麗しい顔つきしてらっしゃるのよこれが。


むかつくくらいに。


なんでそんなに目が大きいのよ


なんでそんなに肌キレイなのよ


なんでそんなに色素薄いのよ


なんでそんなにキラキラしてんのよ!



私は小さくチッと舌打ちをして観察をやめた。



天使…天使ねぇ…


黙っとけばそう思えたかもしれないけど…



「んだよ。話しかけといて今度は黙りかよ」



言葉遣いわりぃなコイツ。



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