キミの隣のイケメン君.
「優奈は横取りするような子じゃないです。俺が保証します。」

真剣にそう断言した。



「ここで何してんだよ?」

瞬がジュースを持って帰って来た。

「瞬!?」

何もなかったかのように瞬が現れた。

「杏さんが暇そうにしてたから話相手してた。」

奏くんがズボンの砂をはたいた。

「優奈が捜してたぞ。遊ぶ相手が欲しいって」

「わかった。」

そう言って奏くんが別荘に帰って行った。



「で、奏と何話してたんだよ?」

じろりと睨まれた。

「何って…」

聞きたいけど…嫌

「話さないとジュース上げない」

意地悪!

「えっと…」

「もしかして、今さっきの見てたのか?」

今さっきの?もしかして優奈ちゃんとの?

「うん…瞬が遅いから気になって行ったら丁度優奈ちゃんと…」

瞬がやっぱりかって感じの顔をしてる。

「何もなかったよ。優奈は幼なじみで妹みたいな子だから」

そう言われても…優奈ちゃんは幼なじみでお兄ちゃんみたいな人って見てなかったわけだし…

「杏が心配するようなことは絶対ないから。」

あたしを安心させたいのかニコッと笑ってくれた。


優奈ちゃんをどんな顔してみればいいのかな?

あたしも瞬のこと好きだけど…

優奈ちゃんはあたしよりずっと前から好きだったわけだし…


「杏!悪い方向に考えてるだろ?俺の彼女は杏だけだから」

瞬が顔を赤くしながらそう言ってくれた。

「うん…」

「今は優奈やリツの方が俺のことを知ってるかもしれないけど、杏だけしか知らない俺もいるからな!」

そう言いジュースを渡された。


< 107 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop