キミの隣のイケメン君.
光樹と2人並んで準備運動のストレッチをしていると、光樹がニヤニヤしながらこっちを見てくる。

「なんだよ?」

「今さっきの女の子、お前のカノジョ?」

今さっきの女の子?リツのことか?

「カノジョなんていない。今さっきのは中学の同級生だ。」

元カノというのは言わなかった。どうせこいつに関係ないことだし…

「なんだつまんねーの。じゃあその子紹介して?」

リツにこいつを?俺を忘れるきっかけになるか…

「リツに聞いてみる。」

光樹は「あの子リツって言うんだ」とか期待した感じだった。あんまり期待されたら困るな…



充実した部活がすんだ。解散する前に部長からいつも同じメニューだったらつまらないから『紅白試合』をすると言いだした。まぁ、誰も反対しないんだけど…
紅白試合は土曜日にすることになった。そのほかの連絡事項が終わって、解散になった。



晩飯も食って、風呂も入って、やっとゆっくりと休める時間になった。

「なぁ~リツちゃんに連絡してくれたか?」

光樹が隣に座って来た。リツに一目惚れか?

「今からする。あんまり期待すんな」


『俺の友達でリツを紹介して欲しいって言ってくる奴がいるんだけど、いいか?』

数分後に返事が帰って来た。

『瞬はそれでいいの?瞬がいいと思うならあたしはいいよ』

どうしようか…これは俺次第ってことだよな?もし俺が光樹を紹介したら、リツを拒否してることになるのか?

「瞬どうした?」

「なんでもない」

光樹はふーんといい近くに置いてあったマンガを読み始めた。

素直に光樹に話した方がいいかも知れない。

「なぁ、光樹。」

マンガに夢中なのか顔を上げない

「リツさ…俺の元カノなんだよ。しかも俺に未練があるらしい」

そう言うと、マンガを置いてこっちを向いた。



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