キミの隣のイケメン君.

姫様と王子様のGW

杏side


「で、そのまま帰ったわけ?」

あたしの前にはあきれ顔の乃々。

「瞬も悪いよ。」

横には腕を組んでいるリツちゃん。

昨日会ったことを2人に話した。

相談する相手はこの2人しかいない!


あのままいても話進まなそうだし…佐原くんも困っていたみたい…


思いに気づいたばかりで早かったかな?

でも、言わないと気持ち悪い気分になるし…

佐原くんに彼女ができる前に告白しなきゃって思った。

お兄ちゃんが告白は早いもん勝ちって言ってたし…



「あたしどうしよう!」

後悔先に立たず…

今あたしに似合う言葉かも

「佐原くんの行動次第でしょ?」

と乃々はきっぱり。

「好きって言ってないんでしょ?大丈夫だよ。」

リツちゃんは優しい…


「話変わるけど、ゴールデンウィーク空いてる?」

乃々がニコニコと言うよりもニヤニヤしながら聞いてきた。

ちょっと嫌な予感。

「今の所予定ないよ。」

「リツは?」

「最終日だけダメ。家族と日帰り旅行だから。」

スケジュール帳を見ながらリツちゃんが答えた。

「1日だけあれば十分!これ貰ったの!」

乃々が机の上に3枚のチケットを出した。

チケットには有名な遊園地の名前が書かれている。

「これ一日パスポート!?」

「うん!3人で行こう!」

「あたしはいいよ。いつ行くの?」

リツちゃんは嬉しそうにチケットをとった。

「杏は?」

「行く!暇だし」

GWぐらい悩みを忘れて遊びたい!!

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