キミの隣のイケメン君.

「瞬は今まで何人に告白されたことあるの?」

唐突に聞いてみた。

「なんでそんなこと知りたいの?」

瞬の顔が一気に険しくなった。

怒らせちゃった?

「別にそんなにカッコいいから…」

「俺は過去より今を大切にしたいんですけど?」

あたしの頭を撫でてくれた。

その手は初めて会った時のように暖かかった。

「うん。そうだよね…」

過去より今を大切にしたいよね…

「俺、あんまり中学校のいい思い出ないから。」

瞬がまるで捨てられた子犬のようになった。

「わかった。聞かない!」

人には1つや2つ言いたくないことあるよね

夕方に瞬は帰った。その日の夜はもう母さんのテンションがピークになっていた。






それから、本当に瞬と会えない日が続いた。

メールや電話で近況報告するぐらい

練習試合の応援は学校側から禁止と連絡された。

瞬に触りたい…

あたし末期かも、でも我慢しないと!

「リツちゃんはよく我慢できるね?」

あたしが瞬に会えないってことはリツちゃんも山口くんに会えないってこと

「慣れかな?瞬と付き合ってる時もいつも部活で放置だったから。」

慣れか…

あたしもこれに慣れないといけないんだよね?





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