拝啓、優しいあなたへ
第3話
この窓からは、綺麗な海が見える。
親とかいう名前の人達がくれた、プレゼント。
昔はいらなかったけど、
今は無いと、狂ってしまいそうになる。
きっと、そういうことも計算してたんだよね。
「しぐれちゃん」
私を呼ぶ白い天使は、なぜか私によく絡んで来る。
無視して、海を見てると
「無視しないでよ(笑)」
笑いながら窓の前に立って、視界を遮る。
『…なに?』
「はい、お手紙届いてたよ」
白い天使が茶色い封筒を私に渡す。
それを受けとって、中を開ける。
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