HEART
「一緒にご飯食べよ、涙」
「…う、ん」
例えあたしの恋を壊したかもしれない人でも誘いを断る権利は無いから。
出来れば話したくなかったな、とか思いながら机の上にお弁当を広げた。
「涙はさ、好きな人居ないの?」
思いを知っての事か本当に純粋な瞳で見つめる視線から逃れられない。結と同じ人だよとも言えない。
「居ないよ。今は…ね」
その瞬間結の表情が一瞬ホッとした顔になったのをあたしは見逃さなかった。でも…それは多分本心。
もう聖斗の事は忘れたつもりだった。
「そっか~ならさ…」
結が何かを言いかけた瞬間、いきなり教室のドアが開いたので皆の視線がそこに集まった。
「南条涙、居る?」
しかも自分の名前が呼ばれたので反射的に振り向くと、そこに居たのは…
…水月先輩、だった。
「…う、ん」
例えあたしの恋を壊したかもしれない人でも誘いを断る権利は無いから。
出来れば話したくなかったな、とか思いながら机の上にお弁当を広げた。
「涙はさ、好きな人居ないの?」
思いを知っての事か本当に純粋な瞳で見つめる視線から逃れられない。結と同じ人だよとも言えない。
「居ないよ。今は…ね」
その瞬間結の表情が一瞬ホッとした顔になったのをあたしは見逃さなかった。でも…それは多分本心。
もう聖斗の事は忘れたつもりだった。
「そっか~ならさ…」
結が何かを言いかけた瞬間、いきなり教室のドアが開いたので皆の視線がそこに集まった。
「南条涙、居る?」
しかも自分の名前が呼ばれたので反射的に振り向くと、そこに居たのは…
…水月先輩、だった。