偽りの結婚



今までは自分の憶測でしかなかったが、第三者にハッキリと証明されると信じざるを得なくなる。




「大きな声では言えないけど、モルト王国の令嬢たちはそう言ってたわ」


私実はモルト王国出身なの…とマリナは言いながらひそひそと教えてくれた。

マリナには悪気はないのだろう。

完璧なカップルがいることを証明しようと、話を続ける。





「この前、ラルフ王子が訪問した時もお妃様をお連れになっていなかったようだし。ソフィア姫と二人で密会していたそうよ」


密会……

頭の端ではそんなことない…と思っていたが、自分の憶測と噂と事実が混ざり合い、ラルフとソフィアが寄り添い合って密会している光景が浮かぶ。

今まで自分の憶測でしかなかったため、どこかまだ大丈夫…と気持ちを抑えられていた。




しかし、こうしてまざまざと他人から事実を突き付けられると、改めて自分の立場を認識させられる。



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