偽りの結婚



「シェイリーン何を突っ立っているの。早く来なさい」

「本当にのろまね。今日はくれぐれも振る舞いに気をつけて頂戴。スターン家の恥になるようなことはしないでよ」



立ち止まって王宮の絢爛さに圧倒されていたところ、ミランダとイリアから注意を受ける。

イリアは王子に見染めてもらいたいが為に、ありとあらゆる宝石をつけドレスを着飾っていた。

こちらもまたある意味煌びやかだった。





しかし………

舞踏会に来ている国中の女性も、華やかなドレスを着飾り、気合いの入れようがうかがえる。




「すぐに行きます」


王宮に目を奪われていた私は慌てて二人を追いかけ席に座る。



< 34 / 561 >

この作品をシェア

pagetop