偽りの結婚




「…シェイリーン、それはわざとか?」

ラルフは顔を赤くして問う。


「……?」


言われたことの意味が分からず、キョトンと首を傾げる。

その拍子にプラチナブロンドの髪がサラッと揺れた。



やっぱり分かっていないか…と呟いた後に溜息をつくラルフ。




「あまり煽るようなことはしないで欲しい。今日は抑えられそうにないからね」


言葉は紳士的だが、言っている事はとんでもない内容のものだった。




「まぁ…もう放すつもりもさらさらないんだが」


そうニッコリと笑って、私を抱きかかえる。

着いた先はいつも二人が寝ているキングサイズのベッド。

ふわりと仰向きで下ろされたかと思えば、ベッドに座ったラルフが私の頭の横に手を置き、上から見下ろす形になる。


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