偽りの結婚
「そのシェイリーンに逃げられてしまいましたが、必ず取り戻します。父上と母上もそれに異論はありませんね?」
二人の反応から答えは明らかだったが、念のため意思確認をする。
まぁ…異論があったとしても聞くわけではないが……
「もちろんよ。シェイリーンさんだったら文句はないわ!」
真っ先に返事をしたのはリエナだった。
「私も異論はない。あれは、将来良い王妃になるぞ」
エドワードもシェイリーンを認める。
「ありがとうございます」
シェイリーンは余程両親に気に入られているらしい。
両親の反対があってもシェイリーンを取り戻す予定だったが、こうして、両親が後押ししてくれるのは素直に嬉しく思った。
「それで、ここからが本題なのですが…一週間後、王家主催の仮面舞踏会を開いてもらいたいのです。」
そう切り出してアリアが提案した計画を話し始めた。
アリアが提案した計画はこうだ。
まずは自分がそのまま大人しく帰ること。