偽りの結婚
「どうでしょうか。」
ラルフは、二人に問う。
「いいんじゃないかしら。」
リエナは嬉しそうに賛成した。
「うむ、お前のように離婚する夫婦もいなくなりそうだな。」
エドワードも、ラルフの意見に納得したようで、満足そうに頷いている。
しかし・・・・
「・・理解していただけたなら良いです。」
いつも、余計なひと言が加わる両親に、ラルフは項垂れた。
はっきり離婚と言われると、少し傷つくな・・・
「では、その為の手はずをよろしくお願いします。」
そう言って、自分の役割を果たしたのが、一週間前の事だった―――――