偽りの結婚
来て・・くれた・・・・
シェイリーンの姿を捉え、歓喜に震えるラルフ。
アリアの計画に不安を抱いていたが、今となっては感謝さえするほどに計画を実行して良かったと思える。
数メートル先で、おそらくアリアであろう女性と話している姿にしばし見入った。
いつも梳いていたプラチナブロンドの髪は柔らかそうで・・・
唇は何も塗っていなくとも、赤く色づき・・・
皆と一緒の白いドレスを着ているにもかかわらず、色香を放つシェイリーンに、ラルフは気が気ではない。
たった一週間しか経っていないというのに・・・
この一週間が、とても長く感じられた。
今すぐ抱きしめたい衝動にかられるが、グッと抑える。
今はまだその時ではない・・・
逸る衝動を抑えつつ、まずは主催としての役割を果たすことに集中する。