偽りの結婚



「じゃぁ僕は約束があるから失礼するよ。それから、夜は遅くなるから先に寝ていても良いから」


当然のごとく堂々と浮気宣言をする夫。

今日は公務もないはずだから、昼間から女性のところへ行くのね。






「わかりました。いってらっしゃい」


私には関係のないことだわ。

むしろ、出ていってもらった方が良い。

ただでさえ、寝室が同じなのだから、一人でベッドが使えて清々する。





妻のセリフとは思えないようなことを思いながら浮気性の夫を送り出し、王妃の部屋へ向かった。




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