爆走★love boy
懐かしい声に、一瞬心臓がドクンッと跳ねる。



私は、目の前にある胸板を押しのけて、首をひねった。



「雅紀……君?」



なんで、ここにいるの?



私が雅紀君を見たのはあのコンビニが最後。



あの、冷たい後姿が最後だったはずなのに――。



友達と数人で遊びにきた様子の雅紀君が、今目の前にいる。



そして、私の肩を抱きしめていたのは先輩の腕だ。



「な……んで?」



ここで会ったのは偶然だと思う。



でも、なんで今更私に話しかけてくるの?
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