爆走★love boy
「も、もしもしっ!?」



寝起きで声が変だけど、そんなことかまっていられない。



――亜美?



少しくぐもった声が返ってくる。



「ナナミ? どうした――」



言いかけて、鼻をすするような音が聞こえて言葉を切った。



ナナミ、泣いてるの……?



その瞬間思い出したのはクラスメイトたちの顔。



まさかあいつら、ナナミになにかしたんじゃないの!?



「ナナミ大丈夫?」



――ん……平気……。



その声はやっぱり全然平気そうじゃなくて、不安が募る。
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