爆走★love boy
隣でキャラクターのイラストがついたカップを2つ並べて真剣に吟味しているナナミを見て、私はその2つともを手に取った。
「ちょっと、まだ見てるのに!」
「両方とも買ってあげるよ。今日はナナミの失恋祝いなんでしょ?」
私はそうぶっきらぼうに言って、さっさと会計をすませてしまう。
私は、私よりもずっと強いナナミを慰めたり、励ましたりできる立場じゃない。
だから、これが精一杯の今の気持ちなんだ。
「はい」
お店を出てから2つのカップを渡すと、ナナミは言葉をつまらせ、ほんのりと赤くなった目で笑った。
「ちょっと、まだ見てるのに!」
「両方とも買ってあげるよ。今日はナナミの失恋祝いなんでしょ?」
私はそうぶっきらぼうに言って、さっさと会計をすませてしまう。
私は、私よりもずっと強いナナミを慰めたり、励ましたりできる立場じゃない。
だから、これが精一杯の今の気持ちなんだ。
「はい」
お店を出てから2つのカップを渡すと、ナナミは言葉をつまらせ、ほんのりと赤くなった目で笑った。