爆走★love boy
「無駄な喧嘩はするな。俺がここにいる限りは、許さないからな」



カッコイイ……。


不覚にも、そんな事を思ってしまう私。


これが、先輩の本当の姿……。


ドキドキして、胸が高鳴る。


1年生に龍ヶ崎のやり方を伝授した樹先輩は、私の手をとって立ち上がらせた。


そして、斉藤君たちに向き直り、口を開く。



「ところでお前ら、後で覚悟しとけよ」



昨日も聞いた、低いその声に斎藤君は小さく悲鳴をあげたのだった。
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