爆走★love boy
雅紀君は、私のこういうウジウジしたところも嫌いなのかもしれないな――。



そう思うと、また涙が出てくる。



ダメだこりゃ。



鏡に映った泣き顔がおかしくって笑えるのに、あふれてくる涙を我慢できない。



「ごめん。今日は帰るね。帰って、涙からしてくる」



「そっか」




ついでに、今の自分も脱ぎ棄ててこよう。



そう思い、私は1人でトイレを出たのだった。
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