爆走★love boy
「私早退するんで、失礼します」



これ以上胸が痛む前に、涙がまた出てくる前に、私は歩きだす。



今日は帰っていっぱい泣いて。



それでスッキリスッパリ忘れてやるんだ。



この学校にだって、きっといい人はいる。



雅紀君なんかいなくたって、全然平気なんだから。



「待って!!」



そんな私の決意を揺るがすように、中羽先輩が私の腕をきつくつかんだ。



「なんですか?」
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