ラブハンターに狙われて。

「ごめん…悪かったよ。もうこんな事しないから」


あたしの頭を軽くポンと叩いた中西さん。


悪かったともう一度言うと、テーブルに置いていた眼鏡を再びかけて「もう、泣くな」とあたしの頭をクシャッと撫でた。


「悪かったよ。ホント。ちょっと…イラついた。余りも鈍感なお前にムカついたんだ…」


「中西さん…」


「もう、こんな事しねぇから安心しろ。社長とのデート楽しんでこいよ」


ニカッと笑うと、中西さんは休憩室から出て行った。



中西さんが出て行ったあと、あたしの頭はしばらく放心状態で。



バックの中で直紀からの電話が鳴り続けていた事に

気づいてなかったんだ…。




< 105 / 146 >

この作品をシェア

pagetop