ラブハンターに狙われて。
「ごめん…悪かったよ。もうこんな事しないから」
あたしの頭を軽くポンと叩いた中西さん。
悪かったともう一度言うと、テーブルに置いていた眼鏡を再びかけて「もう、泣くな」とあたしの頭をクシャッと撫でた。
「悪かったよ。ホント。ちょっと…イラついた。余りも鈍感なお前にムカついたんだ…」
「中西さん…」
「もう、こんな事しねぇから安心しろ。社長とのデート楽しんでこいよ」
ニカッと笑うと、中西さんは休憩室から出て行った。
中西さんが出て行ったあと、あたしの頭はしばらく放心状態で。
バックの中で直紀からの電話が鳴り続けていた事に
気づいてなかったんだ…。