ラブハンターに狙われて。

「で、何かされたのか?」

この様子…告白だけじゃ、こうはならないからな。


「何か…されたのか?」


もう一度聞くと、体を震わせながら

「キス…されそうになった…」

俯いて答えた。


「ハァ…」マジかよ。いつも冷静で落ち着いている中西が、随分積極的な事をしたな。


それだけ、奈津に惚れていたってことか…。


「怒って…ないの?」


俺の表情を伺うような瞳で聞く奈津。

「どうして、怒ってると思うんだ?」

「だって…あたし、キス…」


「されそうになっただけなんだろう?」


コクンと頷く奈津の頬に手で触れて


「されてないなら…いいさ」


そう耳元で囁いて唇を重ねた。


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