ラブハンターに狙われて。

程なくして着いたパーティー会場。

高級ホテルの最上階にあるラウンジを貸し切ってのパーティー。


「奈津、俺から離れるなよ」


会場に着いてから、少し気分を入れ替えたのか…。


さっきまでより少し元気になった奈津の手をしっかりと握りしめて


薄暗いライトとキャンドルで演出された会場の奥へと歩いていくと



「直紀、久しぶりだな」

「木野…」


同じ年の、インテリア会社社長の木野が声をかけてきた。


木野は、俺以上に女遊びが激しい。


「あれ?隣にいる可愛い子は誰だ?俺に紹介しろよ」


早速、奈津に目をつけやがった。


「お前には、関係ないんだよ」


木野を無視して、奈津の手を引いて一番奥の窓際に置いてあるソファに奈津を座らせた。



< 110 / 146 >

この作品をシェア

pagetop