ラブハンターに狙われて。
「どう?楽しんでる?」
人懐っこい笑顔が、逆に軟派の雰囲気を感じさせた。
「あ、はい。まぁ」
少し距離を置いて、座り直すと、木野さんもまた、距離を縮めるように座り直した。
なんなの?この人。苦手なタイプだ。早く、直紀が戻ってこないか、キョロキョロ見渡すと
色っぽい黒のドレスを着こなし、髪をアップにした女性とにこやかに話している姿が見えた。
誰?あの人…。
そんなに、直紀の事を艶っぽい瞳で見つめないで…。
心の奥に真っ黒な感情が広がっていくのを感じた。