ラブハンターに狙われて。
「なんか、楽しそうだね。俺達も、楽しんじゃおうか?」

馴れ馴れしく、あたしの髪を触りながら、囁くように言う木野さん。

ヤダ…。気安く触れたりしないで。

直紀以外の男の人に、触られたくない。

「失礼します」

早くこの場から、木野さんから離れたくて。頭を下げて立ち去ろうとしたら


「そんな逃げなくてもいいじゃん」


木野さんが、あたしの腕をガシッと掴んだ。


「離してください」

腕を振り払おうとしたら

「その手を離してくれませんか」


にこやかな笑顔を浮かべながら、木野さんの腕を掴む聡がいた。




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