ラブハンターに狙われて。

「へっ…?」


いま…なんて言ったんですか…?


眼鏡の奥に見える中西さんの瞳。

まるで、あたしの心を覗くように見つめている…。


その瞳に吸い込まれるように見つめた…

な、なに?これって…。なんなの?


何も言えずに黙っていたら、中西さんがクスッと笑った。

えっ?な、なに? 戸惑っているあたしの額を、中西さんの長い人差し指がツンとした。


「イッタ…」


「冗談。ただ、ちょっと聞いてみただけ」


そう言うと、あたしの弁当箱からウィンナーを摘むと


「もうらい♪」


口の中に放り込んで、手をヒラヒラさせながら休憩室を出ていった。


……な、なに?今の…。ただ…からかわれた…だけ。よね?


頭の中は?マークが無数に飛び回り。中西さんが出て行ったドアをただボーと眺めていた。




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