ラブハンターに狙われて。
「お前…そんな事を気にしていたのか?」
「そんな事って…」
そんな事じゃない。あたし…あたしだって…
「お前なぁ…俺は、セレブだとか金持ちとか、そんな事で女を好きになったりしない」
いいか?よく聞けよと、直紀をあたしの体を壁に押し当てると、バン!と壁を叩いた。
そして、あたしの顎をクイッと指で上げると
「俺は、地位や名誉とか。そんな事で女を好きになったりしねぇ。
俺は、お前自身に惚れたんだよ
お前自身に惚れて。スゲェ欲しくなって、手に入れた。
俺の大事な女なんだよ」
直紀の瞳の奥が、キラリと光って見えた。
まるで、あの時と同じ
野獣みたいに。