ラブハンターに狙われて。
仕事中、何をしていても、気づけば社長の事ばかり考えていて。


頭の中は、思考回路がゴチャゴチャになっていた。


どうして社長があたしの事を好きなの?

あたしがメチャクチャ美人なら分かるけど。

あたしは至って普通だよ。

わけが分からない。

「奈津…」

どうしてあたしなのよ!?


「奈津!」

「へっ?」なに?


「奈津。なにボーとしてるの?レジ手伝って。早く」


由希から言われて我に返り。レジを見たら、お客様が列を作って並んでいた。

しかもそこには、険しい表情であたしを見つめる店長の姿。


「うわっ!ごめんなさい!」


慌ててサポートに入ったけど。後から店の奥で店長から、もっと店内を見るように叱られてしまった。



「すみませんでした」

「今後、気をつけるように」

店長は、それだけ言うと服を悩んでいるお客様の元に向かって


「こちらの方が、お似合いですよ」


と、にこやかな笑顔で接客を始めた。




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