ラブハンターに狙われて。
「相川」


背後から聞こえてきた声に、あたしはピクンと反応して振り返った。



そこには、帰ったと思っていたはずの社長の姿。



「社長。帰ったんじゃなかったんですか?」


社長の顔を見ただけで、ざわつき始めた鼓動に戸惑いながら聞くと


「ちょっとな。忘れ物をして戻ってきた」


そう言うと、あたしの横を通り過ぎると


「中西。ちょっと相川に2人だけで話があるんだが…いいか?」


少し低めの声で言った。

中西さんは、あたしをチラッと見て分かりましたと去っていった。



中西さんが去ったあと、社長はあたしの手をグイッと引き寄せ


「ちょっと、話しがある」


そう言うと、あたしの手を放した。

「ここで待ってろ」
そう言うと社長は遠くにいる店長のところに向かった。

そして店長と短い会話を交わすとすぐに戻ってきた。



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