ラブハンターに狙われて。
程なくして着いた場所は、うちのお店と同じようなショップで。店内には可愛い服がたくさんディスプレイされていた。


社長は、あたしと肩を並べて歩きながら


「いいか。どんなデザインの商品を置いてあるかよく見ておくんだぞ。」


と耳元で小声で言うと、あたしの肩に腕を回してきた。


思わずビクン!と固まるあたしに


「もっと自然にしろ。怪しまれるじゃないか」

と囁いた。


「もしかして…恋人のフリをするために、あたしを?」


なるべく小声で聞くと


「えっ?あぁ…まぁそうだな」


そっかぁ。恋人のフリね。確かに、こういう店に来る時、社長1人で来たら目立つだろうしな。


恋人同士なら、怪しまれないで市場調査できるしね。

まぁ、フリだけどね…。そう、フリ…なんだよね…って。なに、あたし?もしかして残念がってるとか?


まさか!?有り得ない。…よね?




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