ラブハンターに狙われて。

こんな事を考えてしまうのは、きっとまだ過去の傷跡を引きずっているせい。

もう、無条件で誰かと付き合うなんてこと。



今のあたしには、できないのかもしれない。



「社長…」


社長の広くて鍛えられた胸板に顔をうずめた。


「なに?」


社長の長く細い指が、あたしの髪でクルクルと遊んでる。

この人は、自分をハンターだと言った。狙った女は逃さないと。

その言葉に嘘はない。


現に、あたしは社長に見事に狩られてしまったのだから…。


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